料金後払いシステムの導入検討

今所属している病院で、料金後払いシステムの導入の検討をしています。

理由は、診察が終わった患者さんをなるべく早く返したいから。

院内の待合席に滞留させてしまうと、それだけ感染リスクが増えてしまうため、なるべく院内に多くの患者さんをとどめておくのは良くないという発想からです。

診察が終わったらすぐに会計に回せないのはいくつかの理由があります。

診察後には医師が入力した所見に合わせて、今回の診察のコスト入力をします。

入力したコストに合わせて会計金額を患者さんを会計にお呼びして会計を行います。

それだけなのですが、それだけなのに診察終了から会計にお呼びするまで20分かかることもあります。

理由としてはの一番は人員不足です。

大抵のクリニックは会計入力をして、会計を行うだけの人がいるわけではありません。

そのほかにも色々な仕事を行っていることが多いと思います。

受付も行って、医師の補助を行って、会計時には医師の指示通りに次の予約を取ることもあります。

そこまで行うと、1人の患者に5分、10分かかってしまい、混雑時にはどんどん会計の待ち時間が増えてしまうことがあります。

そのため、料金後払いシステムの導入検討です。

料金後払いシステムを導入しても、混雑の緩和にはつながらないと思っていましたが、業者の方の話を聞いてみると、結構混雑の緩和につながるようです。

なぜかというと、会計のコスト入力はその場では不要になります。

後払いシステムなので、患者さんは診察終了後、そのまま帰ることができます。

そのため、後払いシステムを行う患者さんのコスト入力は診療終了後や空いている時間帯に行うことができます。

後払いシステムの流れ

患者さんが専用端末で事前に後払いシステムの利用の手続きを行います。

後払いシステムを利用する患者さんのカルテには専用のタグを取り付けます。

診察終了後、会計にそのタグが付いている患者さんのカルテは別のボックスにためておき、患者さんはそのままご帰宅していただきます。

診察終了後、後払いシステムを利用した患者さんのカルテのコスト算定を行い、後払い処理を行います。

後払いシステムを利用した患者さんに今回の診療費が請求されます。

多少省きましたが、後払いシステムを利用した患者さんの流れはこのような感じになります。

後払いシステムのメリット・デメリット

後払いシステムのメリットは、会計時の患者さんの待ち時間を無くすことができます。

また、空いている時間対にまとめて会計処理を行うことができる為、業務を均衡化を図れる可能性があります。

デメリットとしては、常に混雑している病院だと、会計入力が診療終了後となってしまい、必然的に残業が増えてしまう可能性があります。

また、導入コストが高いということもあります。

いくつかのメーカーの資料を取り寄せたところ、導入費用だけでも100万以上かかる可能性が高いことが分かりました。

また、ランニングコストも月数万から十数万かかる可能性があります。

人を1人雇うよりは安いのですが、人1人は会計だけをやっているわけではないので、後払いシステムだけにこれだけのコストをかけるのは、とても効率が悪いです。

まとめ

メーカーさんの話を聞いて、とても魅力を感じたのですが、コストがメリットに比べ見合っていないという印象でした。

オンライン診療だったり、オンライン資格確認だったり、医療機関も変革が求められているので、便利なものを導入して、少ない人員で大きな成果が上げられるようなシステム作りを目指していますが、今回の後払いシステムは私が勤めている医療機関では、料金後払いシステムの導入はまだ先になりそうです。

もっと他の医療機関でも導入されて、コストが下がってくれた時に、改めて検討をしたいと思います。

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