オンライン診療について

医療

僕が働いているクリニックでは5月上旬からオンライン診療が始まりました。

2週間試行錯誤を行いようやく形になってきた所です。

僕が主導で対応することになったので、オrンライン診療とはどう言ったものなのか。各社の違いなどが見えてきたので紹介をしたいと思います。

僕自身は毎月皮膚科に通院をしている患者でもありますが、医療機関で働いている人間のため、今回の内容は医療機関側に偏った内容なのでその辺りはご了承下さい。

オンライン診療とは?

簡単に説明すると患者さんと医師がウェブカメラで問診や診察を行い、お薬の処方などを行うもの。

ウェブカメラと言うと敷居が高いですが、今は携帯にカメラがついているので、アプリさえダウンロードすれば簡単に行えます。メーカーによってはアプリのダウンロードも必要ないところもあります。

患者さんは家から一歩も出なくても、診察と処方ができるので、かなり便利なシステム。

僕も月一で皮膚科に行って薬の処方をしてもらっているのですが、診察もチラッと見てもらって、同じ薬を処方してもらうだけなので、電車での移動や待ち時間などを節約できるので、これが主流になれば便利なシステムだと思いました。

診察の流れ

患者さんの流れとしては以下になります。

1.事前にオンライン診療を行っているアプリをインストールして、医療機関へ事前登録を行います。

2.医療機関からの承認を受けてから専用の予約表のカレンダーを見ながら空いている時間帯に予約を入れます。

3.予約当日の時間になったら、アプリを立ち上げ医療機関からの接続を待ちます。

4.医療機器からの接続がきたら、カメラを使って医師と話をして薬が必要なら処方箋を発行してもらいます。終わったら診療費は事前登録したクレジットから自動で引き落とされ、処方箋が送られてくるのを待ちます。

使ってみた感想としては患者さんの操作としてはそこまで難しくないです。

唯一挙げるとしたら、事前登録時にクレジットカードの登録まで必要なので、慣れてない人は難しいかも。ネットの通販とかをよく利用している人は簡単に登録できると思います。

オンライン診療の現状

オンライン診療を行なっている医療機関は、主として再診の方に限定しているところが多いようです。

僕が勤めているクリニックでも再診で検査が不必要な方に限っています。どういった方をみているというと慢性疾患、例えばアレルギーなどで定期的に薬の服用が必要な方を中心に診ています。

初診でも対応は可能かと思いますが、何かあった時、例えば早期に対面受診が必要と判断したときに、遠隔地からの接続で受診ができないと言われた場合の責任が取れない為、再診に限っています。

その為の事前登録になり、受診歴がある場合は承認していますが、初めての患者さんは否認をさせていただき、通える医療機関への受診を促しています。

メリット

現状のメリットとデメリットを患者さんと医療機関側でまとめてみました。

双方ともに新型コロナウイルス拡散防止に繋がっことは言うまでもないので、それ以外になります。

患者側のメリット

病院を受診するまでの時間を節約できる。

待ち時間を節約できる。

家から一歩も出ずに診療を受けることができる。

医療機関のメリット

待合室に患者さんを待たせないでいられる。

デメリット

患者側のデメリット

触診、検査などができない為、病気を見逃してしまう可能性がある。

システム利用料として診療費以外にプラスで費用がかかる。

医療機関のデメリット

システム利用料として一診療あたり手数料と月あたりの利用料がかかる。

カメラを通しての診療なので、病気を見逃してしまう恐れがある。

電子カルテとの連動がされていない為、個別に対応をする必要がある為手間が増える。

医療機関側の課題

患者さん側ではかなり便利なシステムですが、医療機関側ではかなり手間がかかるシステムです。

登録依頼をされた患者さんの受診状況確認。

予約をされた患者さんの受診内容の確認。

対面受診が必要な場合はその都度連絡。

予約当日の患者さんへのカメラ接続。

診察後の診療費の連絡、次回予約。

薬の処方がある場合、処方箋の送付。

などなど・・・

一般の診療は一人当たりの時間が決まっていませんが、診察が終わったら次の患者さんの診察がすぐに行えますが、オンライン診療ではそうではありません。

一人にかかる時間がどれくらいかかるかわからないので、一人当たり15分と予約枠をもうけたら、診察がすぐに終わっても次の患者さんを呼ぶことができません。また、時間を短くしてしまった場合、次の患者さんを時間通りに呼べなくなるというリスクが大きくなります。

何もできない時間が増えてしまうのに、その患者さんにつきっきりになる時間が増える為、非効率的になってしまいます。

各社の内容

正直各社のシステムはとても似ていますが、何社か使ってみた感想としては月額利用料が無料のところがかなりリードしている印象です。

大体の会社は以下の設定をしています。

初期費用0円〜数万(コロナ期間は無料のところも)

月額費用0円〜3万(コロナ期間は無料のところも)

支払い方法:クレジット

手数料3%〜4%

アプリかウェブサイトで診療

大体こんな感じ。

患者さんの使い勝手はどこも同じでしたが、医療機関側の操作が月額無料の所は慣れている印象。操作が一番簡単で、保険点数の入力もし易く、金額を間違えにくくなっておりかなり便利。

コロナ期間だけ初期費用、月額費用が無料の所もありますが、医療機関側のから見ると普及率が違うのか、何かあったときの対策が不十分に感じました。

登録までの流れも、一度も担当者と話をすることなく始められたので、オンラインでの対応に徹底しているなという印象。

オンライン診療の今後

コロナ収束後も徐々に広がる可能性はある。

ただ、あくまで限定的でメインで使用する医療機関は少ないと思う。あくまでサブとしての利用になると思います。

なぜなら手間がかかるし、利益も出ない。

オンライン診療を行っても3割の方で1件あたり450円程度。10割換算でも1500円程度。これでは病院は成り立たない。確実に潰れる。医療機関だから患者さんの為に運営を行うべきとは思うけど、潰れたら意味がない。今オンライン診療を行っているところは、コロナを広げない、患者さんにコロナにさせない為にあくまで義務でやっている所が多いんじゃないかと思う。

できればオンライン診療専用の保険点数を用意して採算が取れるようになれば、絶対に広がると思う。国は特例的にオンライン診療のハードルを下げてくれたが、運用がうまくいくように保険点数を上げたりといった制度も用意してほしいものだが・・・

他にもかなり多くのハードルがあり、それをクリアしないと普及は難しい。特に混雑しているクリニックにおいては今回のような有事の時以外は普及しないだろう。

受診した患者さんを見るので精一杯だからだ。

通常の診察の際に1人の患者さんに費やす時間が10分(患者さんの待ち時間は除く)とする。これは受付、診察、会計処理等を含めた時間だ。これをオンライン診療にすると事前登録、予約内容確認、受付、診察、会計、処方箋送付処理などで30分以上かかった。

通常の診察の場合は何人かの患者さんの受付や会計の処理を流れで行うことができるが、オンライン診療の場合はつきっきりになる。

逆に比較的空いているクリニックに置いては有用なツールになり得る可能性がある。診察に行くにしてもバスを乗り継いだり、遠隔地のため簡単に診察に行けない人が多い地域においては、毎月の検診のうち実際の受信は3ヶ月に1回にして、その間はオンライン診療に切り替えるという手もある。

今はみんな予約時間には待っててくれることが多いが、これに慣れてしまうと平気で連絡なしにキャンセルする人も出てくるかもしれない。その間は診察も行えないし、診察時間外に行ったとしても何もできない時間が発生してしまう。そのような時のシステム作りも重要になる。

まとめ

医療機関で医事管理をメインに行なっている側の人として結論として言うと、オンライン診療はコロナ後も行うかというと、現状のシステムのままでは全くではないがほとんど流行らないと思う。

オンライン診療のメーカーがオンライン診療をやっているとうたっているクリニックのホームページを見てください。どのクリニックもオンライン診療をやってますとうたっていないのがその証拠。必要に応じて登録はしたはいいが、続けるには大変。

HPに載せる文面を考えてた時に参考にしようといろんなクリニックのHPを覗いてみたけど、「オンライン診療やってます!」ってクリニックがあんまり無なくて苦労した・・・

医療機関なので患者さんの為のシステムは積極的に取り入れることも必要だが、大前提としてその医療機関が成り立つかというと、成り立たない。

オンライン診療を行う技術は整ったが、制度を直さないと普及はまだ先になると思っています。

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